詐欺師の騙し合いサダルストリート – 前編 –

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ぐったり疲れたので、夜にまたラージと飲みに行く約束をして、ひとまずネットのつながるカフェへきました。

サダルストリートの宿は、WiFi有りでもなかなかつながりません。JOJO’sか、BLUE SKY CAFEだとWiFiつかえますよー。

 

情報収集をパチパチしていたところ・・・

 

「ハロー、君、日本人ー?」

 

カフェ内で、一人のインド人青年に話しかけられました。

髪は短く両耳ピアス。

はい、見た目がちゃらい!あんまり相手しない決定!

 

「日本人ですよー」

「なにしてるのー?」

「調べものー」

「なに調べてるのー?」

「インド人と田舎へ行っても良いかどうかー、はは」

「え・・・・」

 

しーーーーん。

え?なに?(´Д`;)

 

「ちょっと、オネーサン、いい?」

 

それまでの英語をやめ、彼は突然流暢な日本語を話しはじめました。

 

「俺、アナタのこと知らないけど、それはやめた方がいいよ」

「よくあるの、こういう話?」

「田舎に連れて行って、全部とられちゃうよ、お金とか」

「その話、詳しく!」

「そのインド人、日本語ペラペラじゃない?」

「君より話せないよ」

「あ、そう?なんか、日本語ペラペラなやつのところ連れて行かれなかった?」

「あー、連れて行かれた!」

「日本人奥さんのいる、なんだっけな名前・・・」

「なになに」

「ああ、◯◯◯だ」

 

!!!

あのお店のオーナーの名前!

 

「あいつは詐欺師だから。本当に。お願いだから、着いて行くのやめて。ネットで検索してみな。いっぱい情報出てくるから。」

 

って言われてその場で検索したら、まじでいっぱい情報が出てきました。

良い噂も悪い噂も。

 

「あ、おれ、行かなきゃ」

「お、教えてくれてありがとう」

「・・・もしなんだったら、日本人紹介してあげようか?」

「日本人の友達なんているの?」

「うん◯◯さんって人。コルカタに住んでるよー」

「あー、その人の話ちょい聞きたいかも」

「じゃ、9時にここで!」

 

って・・・

こ、こわーーっっっ!(((((( ;゚Д゚)))))

やややややっぱり、ラージと関わったら危ないかもー!

信用出来るっぽい?なんて思っちゃいけないんだ!日本人の奥さんがいるからって安心しちゃいけないんだ!

ネットだから噂は噂だけど、あーもうわたしばかー!!!

 

はっっ!今からラージに会うんだった・・・

ど、ど、どうしよう・・・!(((((( ;゚Д゚)))))

と、とりあえず急に態度変えたらおかしいから、えーっと・・・

 

「はろー、大丈夫~?なんかあった~?」

「あ!昨日チャイ屋の前で話した、インド青年!な、なにが???」

「今アイツと話してたでしょ?」

「ああ、大丈夫だよ」

「ほんとー?なんか、泣いてなかった?」

「へ!?泣いてないよっ(笑)」

「あーよかった!俺、女の子泣いてるのはヤなんだよね!」

「はは、ありがとう。まー混乱はしてるっていうか・・・」

「なにがあったの?」

「いや、わたしが一緒につるんでる人は詐欺師だから、信用するなって言われて〜」

「うんうん。まぁ自分の目で見極めるしかないよな、その辺は」

「でもどっちかっていうと、彼の方が信用出来そうっていうか」

「ん?信用?え?ちょっとまって、あのピアス信用するの?」

「いや、ラージの方。でもピアスがあいつ詐欺師だって・・・」

「いや、あのピアスの方が詐欺師だから!!!」

 

なんとやはりー!!!!(´Д`;)

 

「アイツは、ここらへんで超有名な詐欺師だよ!」
(彼だけじゃなくて、のちにみんなに言われました。)

「ま、まじか・・・チャラいとは思っていたが・・・」

「アイツになんか言われた?」

「9時にまたここでって・・・」

「絶対、信用しない方がいいよ!行かない方がいいよ!」

 

もおおおお次から次へと!!!?

オッケー!!!今、インド人みんな信用しない方向で!!!

 

「と、とりあえずマル(あだ名)!またあとで会えれば!」

「おー気をつけてなー!」

 

い、一気にめまぐるしく事が起きて・・・

 

いや、大丈夫、大丈夫。

ラージは今まで通り振る舞いつつ離れればいいし、9時のも行かなければ良い。

ただ、それだけ。

 

ただ・・・

それだけだよねえ!?(((((( ;゚Д゚)))))

 

「あれ?あなた一人で旅してるのー?」

 

ドキドキしてたら、今度はマレーシア女子に話しかけられました!
(この子がのちのち「ピアスまだmisakiのこと探してたよ」って教えてくれた子)

 

「あ、1人だよ!」

「わたしも1人ー!友達探してるんだけどいなくって・・・」

「そうなんだ!わたしは今から詐欺師(仮)との対決が・・・(遠い目)」

「まじで?ていうか、ここ詐欺師多いよね!気を付けて!」

「あ、なにか情報知ってたら教え・・・」

「あ!misakiさん!」

「ピ、ピ、ピアスー!!!(((((( ;゚Д゚)))))」

「さっき、マルと話してなった?」

「話してましたけれどもなにか!!!」

「マルも詐欺師なんだよ。ラージとグルだから、信じちゃダメ。」

 

ってもーうるせーーーい!!!(((((( ;゚Д゚)))))

 

「あはは、ご忠告ありがと、でも今から断ってくるから大丈夫!」

「そう?ちょっと・・・こっちきて」

「(なぜ人通りのない方に誘う!)今時間ないからー!」

「じゃあ9時に・・・」

「あ、この子と一緒にご飯食べることになって、9時も無理なの、ごめんー!」

「え・・・・・」

「ラージは断るから大丈夫!忠告本当に感謝してるよ~!ありがとう!」

「あーそうかあ・・・じゃあまた、気を付けてね」

 

あああ、変に恨まれませんように。。。

 

「え、わたしあいつ知ってるよ。ていうか、大丈夫?」

「うん、大丈夫、大丈夫。なんとかなると思う!」

「一緒に着いて行くよ。インド人、悪いの多いよねー。」

 

こうしてマレーシア女子が着いてきてくれて、ドキドキしながらラージに会いに行くことに。

 

「あ、あれがラージだよ。」

「え!!!あいつも知ってる!!!」

「え!?まじ!?一体どうい・・・」

「ハロー、misaki~、あ、君も・・・元気~?」

「久しぶりだね~(笑顔のマレー女子)」

「ていうか・・・なんかあったんでしょ?」

「え?この子とはたまたまそこで会って・・・」

「いや、誰かになんか言われたでしょ?」

 

なぜ知っている!!!(((((( ;゚Д゚)))))

 

「誰かに?あー、彼氏にラージの話したら、すごい反対されたー(笑)」

「うそだねー。あの、ピアスのインド人じゃない?」

 

だから、なぜ知っている!!!(((((( ;゚Д゚)))))

 

「・・・あーもう、正直に言うと、そうだよ。でもなんで知ってるの?」

「あいつ、いつも邪魔してくるんだよ」

「まー、ピアスも悪いヤツって言われてたし、正直誰を信用していいか分からないよ」

「その辺は自分の目で見極めなよ」

「今は誰も信用出来ない。本人を目の前にしてはっきり申し訳ないけど・・・」

「あはは、別にいいよ。でも君、“いい人”だな。」

「え???なぜ???」

「わざわざ断りにくるって。ばっくれればいいのに(笑)」

 

いや、それはこのあとさらにややこしくなったらやだし。。

 

「じゃあ、今日は夜遊ぶのはやめる?」

「え、いいよ、それは別に。田舎に行くとか遠出はむりだけど!」

「そこは逆にいいの!?笑」

「君からなんか悪いものは感じないんだよねー。いまのところ。笑」

「ていうか、本名も居所も分かってるのに悪いことできないし」

「あと、なんかあったら、速攻ブログに写真付きで載せるから覚悟してね♡」

 

こうしてラージ、その女友達たち、マレー女子達で、いつものホテルバーに飲みに行ったのでした。

 

「ねー、ラージは詐欺師なの?なんなの?」

「俺が違うって言っても信用できないでしょ!自分で見極めてよー。」

「あー、めんどくさインド!なんでこう・・・あーもうっ!」

「ところでさ、あの女子、俺のこと好きなんだぜ」

「え!付き合っちゃいなよ!(*゚∀゚)=3」

「タイプじゃない・・・」

 

ぶっちゃけあったため、今までよりも話が出来るようになってる。笑

 

ラージは大丈夫な気もするけど、もう終わりにしよう。

ピアスは信用しない。

マルは・・・

 

あーもう、どれが正しいのか全然分からん!

 

この日の夜も楽しんで、ゲストハウスに帰りました。

帰りにまたマルに会って、ま、今回の件はなんとなく大丈夫そうって話をして、インド人もー全然信じられないわって話もして、そしてなんともない話もたくさんしました。

マルも、大丈夫そうな気がするんだけどなぁ・・・

 

って、まだまだだめだなこれ。。

どうも無駄にポジティブなせいで、「大丈夫でしょ」になってしまう!

思考が「疑うより信用したい」になってるのも分かる!なんて日本人!

 

そんな事を思いながら、マルと話していたら・・・

「あのちょっとすみません」と、ぬっとピアスが現れました。

えええええこわいよあんた!(´Д`;)

 

ピ「何、話してるの?(英語)」

私「ただ話してただけだよー。(英語)」

ピ「あの、ちょっといいですか、(日本語)」

マ「英語話せ。っていうか、お前にはカンケーねーよ。あっちいけ。(英語)」

ピ「いや、違くて、オネーサン、(日本語)」

マ「英語話せって。てかお前酔ってるだろ。あっちいってまじで。(英語)」

ピ「ぺらぺら(インド語)」

マ「イングリッシュ!(英語)」

私「え、あの、怖いんですけど・・・ケンカやめて。。(英語)」

マ「先、宿に戻って♪(英語)」

私「だ、大丈夫???(英語)」

マ「大丈夫、大丈夫!お願い、宿戻って♪(英語)」

私「でっ。では・・・・2人とも暴力反対だからねーー!(英語)」

 

さささ!

 

宿おっちゃん「おっかえりー♪」

私「ちょ、おっちゃんあれ見て!ケンカしてるの!」

宿おっちゃん「あー、あの片方のやつ有名な詐欺師だな」

私「ひいい!(ドキドキドキドキ!)」

宿おっちゃん「いいから、気にせず部屋に戻りな」

 

バタン。

 

えーと、

いや、あの、

 

ええええええ、、(´Д`;)

 

これがサダルストリート。

ていうかあの人達なにしてるの!カモを取り合ってるの!?

わたしを取り合うのはやめてえええ(カモ的な意味で)

 

マ、マル、死なないかな・・・

もー!インド、ヤダーーー!(´;ω;`)

 

★1ルピー=1.6円

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