初海外旅行10日目(2009.1.17)
・・・オーストリア / ウィーン・・・
▼楽友協会 大ホール(Großer Saal)
West-Eastern Divan Orchestra
Daniel Barenboim
Beethoven/Leonoren-OuvertÜre Nr.3 op.72a
SchÖnberg/Variationen fÜr Orchester op.31
Brahms/Symphonie Nr.4 e-Moll op.98
いよいよ、開演です。
演奏者が次々にステージに上がっていきます。
きっちりとした衣装を見にまとい、
颯爽と歩く姿はどこか誇らしげで、
とてもかっこよく見えました。
そして・・
ダニエルバレンボイム(指揮者)の登場。
観客が声援と拍手で出迎えます。
私は、つい数日前のウィーンフィルハッピーニューイヤーコンサートで
見たのと変わらないその姿を一目見て、
すでに感極まって泣きそうでした。
恥ずかしい話、
私はダニエルバレンボイムを、全然知りませんでした。
毎日毎日今まで聞いてなかったクラシックを聴き、
ダニエルバレンボイムについて調べ、
知っていくうちに、
私はこの日をとてもとても楽しみにしていたのです。
どんな世界が待っているんだろう、
どんな世界を魅せてくれるんだろうと、
これでもかってくらい期待していたのです。
彼が指揮壇にたち、
観客みんなが今から始まるものへの興奮と期待に目を輝かせ、
第一音がでるまでのピン、と張りつめた空気を、
私は心臓がどうにかなっちゃうんじゃないかってくらい、
ドキドキして待ちました。
一曲目。
今まではウォークマンで聞いていたベートンのこの曲。
入りに特徴があって、
はじめにパーンと大きい音、
そして、
静かな音へと広がっていく曲。
彼が指揮棒を動かし、
第一音がわっと出たとき、
一瞬で全身の鳥肌が立ちました。
それから私は、
彼らの創り出す音が
とてもキレイで
優雅で
力強くて
悲しくて
楽しくて
怖くて
みるみるうちに引き込まれました。
いや、引き込まれたというよりは、
音が直に私の中に入ってくる感覚。
そして、私の中のあらゆる感情を揺さぶるような感じ。
感情が昂り過ぎて、自分でもコントロールできず、
ただただ涙をこらえるのに必死でした。
曲が一曲、終わるたびに、
まさに絵に描いたように息を吐き出して、
呼吸を思い出しました。
ぎゅうと握った手は、尋常じゃないくらいの汗。
そして消えない鳥肌。
私、今、全て使って音を感じたのかも。
こんな風に感じたのは、生まれて初めてでした。
知りませんでした。
私はこんな風に感動するんだ、
ってことを。
もちろん私のことですから、正直、
雰囲気に完全にのまれていたのだと思います。
海外だということ
はじめてのオーケストラだということ
有名人の演奏であること
周りに私が気になるような人がいないこと
(友達などいると、感動を抑えてしまうんです)
思い当たる節はたくさんある。
というか、それしか考えられない。
でも、それでもいい。
演奏が始まり、そして終わるまでの約2時間。
私は、最高にハッピーな時間を過ごしたんです。
アンコール含め曲が全て終わって、
観客はみんな総立ちで大喝采する中、
私も思わず立って、
手が真っ赤になるまで拍手し続けました。
ほんとに真っ赤になるまでです。
拍手は感動を表すための手段。
今までクラシックではないですがいろんな演奏を聴き、
それに対して拍手を送ってきました。
演奏じゃなくて、舞台だって、なんだってそう。
感謝や賛辞の気持ちはあれど、
こんなに感動を拍手で表した、表したい!と
思ったことはなかったのです。
手が痛いのなんて気にならないくらい、
拍手がやめられないくらい、
私は無我夢中で拍手をし続けました。
外へ出ると、すでに外はまっくら。
私は、しばらく現実に戻れず、
ふわふわしながら帰宅しました。
途中、夕飯を食べようとぷらっと入ったお店で、
オーストリアで最も有名な名物料理、
Wiener Schnitzl ヴィナーシュニッツェル
を食べました。
ほんとに子牛かどうかもあやしい、
相当チープな感じのカツレツが出てきて、
暇そうな男性店員二人は、
ひたすらウイニングイレブン(サッカーゲーム)を
やっていました。
私はほったらかしでしたが、
買ったばかりのゲームを楽しそうにやる二人が、
とてもほほえましかったです。
今日は、自分で知らなかった感情をたくさん知った一日でした!
***使ったお金***
★はがき(3枚) 3€(約360円)
★コンサートパンフレット 2.7€(約330円)
★夜ご飯 5.8€(約700円)
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